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ホーム > 商売繁盛  > 『長沼 毅・14歳の世渡り術』世界の果てで崖の上に立つのは、愚者か、賢者か。
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おはようございます。ひるねです。
 
一に睡眠、二に睡眠、たまに読書みたいな感じです。引き続きよろしくお願いします。
 
今日も睡眠の途中で読んだ生命の始まりを探して 僕は生物学者になった (14歳の世渡り術)が面白かったのでレビューします。

長沼 毅氏の体験や実践方法を学べる「14歳の世渡り術」

この本は「14歳の世渡り術」という、中学生以上大人までを対象として、「知ることは、生き延びること」をテーマに、長沼 毅氏の体験や実践方法から学べるシリーズの1冊です。
 
長沼氏は「生命」を研究していますが、研究の守備範囲は広く、人間から見たら過酷な環境で生きる生物を研究するために、深海、南極、北極、砂漠、地底、火山、高山、空などのいわゆる「辺境」を調査しています。
 
科学界のインディー・ジョーンズと紹介されたことがある」と言っている次には「でもいざ行くことが決まると『めんどくさいなぁ・・・・・』と思ってしまう」し、「そもそも生物学者になったのも、きっかけは勘違いや成り行きでした」なんて言ってしまうチャーミングな人柄で、「生命」についてとても分かりやすく、おもしろく語りかけてくれます。
 
前提知識がなくても分かるような基礎の解説もあり、最新の研究成果やエピソードも織り交ぜられ、そういえば自分の知識は小中学校の理科で習ったことで止まっていることに改めて気づかされたりもしました。

長沼 毅氏の行動

語り口のうまさにより研究内容そのものの話も面白いのですが、それ以上に惹かれるのは長沼氏の行動です。流れに逆らわず、臨機応変に、その時その場所でできる研究に真摯に取り組んでいるうちに、まずは「しんかい2000」という有人潜水調査船に乗り込み、自分の手で深海のサンプルを収集する機会を手にします。
 
その大西洋の海底火山から採った微生物を調べると、ほぼ同じ遺伝子を持つ微生物が南極にいることがわかり、次は南極へ。とだけ書くと簡単そうに見えるかもしれませんが、局地へ行きたい研究者は多数いるなかで、実際に行くことができるのは本当に限られた人だけです。
 
チャンスを手に入れる方法について長沼氏は、自分の研究内容や、行きたい場所などの希望をいつも「あちこちで言いふらしている」「それで、打診が来たら『行きます!』と即答する。ためらってはいけないのです」と言っています。
 
「でも、ぼくは基本的に出不精なんです。決まったら決まったで憂鬱になる。でも、手を挙げたら行くしかありません。今までそんなふうにやってきたのです」
 
辺境まで行けたとしても、自分の望むサンプルが手に入る保証はどこにもありません。採取してきたものは更に長い期間をかけて培養し分析しますが、それが求めている「なにか」に繋がるのかどうかもわからないでしょう。ここまで未知のものに囲まれる生活に、不安やためらいはないのでしょうか。

行動を起こした人だけが、行きたかった場所にたどり着けている。

スティーブン・デスーザ、ダイアナ・レナーの著書『「無知」の技法』によると、人は、「未知」の前に立つと、圧力に押されてトゲトゲしい思考に陥るそうです。「私たちは神経学的に、予測のつかないものを避け、確実なものを好むようにできている」のです。でもそこで立ち止まらなければ、その「先」がある。
 
『「無知」の技法』は、「知らない」ということとの関係をもっと実りあるものにする方法を探るためのガイドとして書かれました。その中で、スペイン北西部の「世界の果て」と呼ばれるフィニステレ岬が紹介されています。
 
スペインの西端なので、その先はもう一面の大西洋でしょう。Google Earthのおかげで今や私たちは、この地球に「果て」などないことをバーチャルでは理解できます。
 
しかし実際に、海しか見えない崖の上に立ったとしたら感じるのはどんな気持ちでしょうか。思わずうつむいて足元へ目を落とし、背後に連なる「既知」の大地に後ずさりしたくなるのか。それとも、意志の力で顔を上げ、「未知」の海原へ目を凝らすのか。
 
タロットカードの「愚者」をご存知でしょうか。タロットカードの中で唯一、数を持たないカード「愚者」。ほんの小さな荷物と、ボロボロの服を身にまとった旅人は、足元の犬の警告に耳を貸さず、天を仰ぐその目には足元の崖は見えていないかのようです。あるいは、何もかもを承知のうえで、軽やかに一歩踏み出そうとしているのかのようにも見えるのです。
 
必死の決意のもとでも、ついうっかりでも、どちらでもいいから手を挙げてみることが肝心。一歩前に出ちゃってみる。そして手を挙げてしまったことを後悔したり、めんどくさいなぁと思いながらもやりきったとき、存在さえ不明だった新大陸に自分が立っていることを知る。行動を起こした人だけが、行きたかった場所にたどり着けている。そんな勇気をもらえる本です。

▼おもしろかったですよ▼

<読んだ本>

生命の始まりを探して 僕は生物学者になった
(長沼 毅 / 河出書房新社)

 
 

<参考図書>

「無知」の技法 Not Knowing 不確実な世界を生き抜くための思考変革
(スティーブン・デスーザ、ダイアナ・レナー / 日本実業出版社)

 
 
それでは「おやすみなさい」
 
 

 
 

 
 

この記事を書いた人

趣味は寝ることです。究極の布団と至高のパジャマを探す旅の途中。

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