Top

  近頃の人工知能(AI)の発展には目覚しいものがあります。店頭でお客様の対応をするAIを搭載したロボットの登場や、将棋などの電脳戦ではプロの棋士に勝つほどにまでなりました。そしてオックスフォード大学の教授が発表した、10年後にはなくなる職業を見て、愕然とした人もいるでしょう。   果たしてAIは人間にとって変わるようになるのでしょうか。今回はAIについての考えを述べたいと思います。もちろん、これは個人的な意見であり、決して未来がどうなるなどといった予言をするつもりはありません。あくまでひとつの意見としてお考えください。 人工知能の未来を脳という装置から見る 脳は脳神経細胞、ニューロンと、幾重にも枝分かれして、それらを繋ぐ神経繊維によって、天文学的な回路を有しています。   これらの回路は感じたり、気づきや考える、思う、といった脳のイベントの全てに関わっていて必要な時に必要な回路が科学的な電気信号によって活性化されるのです。そこではとても複雑な情報処理、取捨選択、判断、決断といった計算を瞬時に脳は行っています。   これらを一つひとつデータ化してAIとして作り上げるには想像を絶する時間と技術、知識が必要であり、トライアンドエラーを繰り返しながら今日に至っていると想像します。 「人工知能の未来」 AIと脳の違い 私たちの周りは今や多くAIに囲まれています、すでに私たちの社会はAIによって成り立っている部分も多くあるのです。   例えば、顔認証システムはそれぞれの顔のパーツをカメラによって登録されたデータと照らし合わせ、そのデータと一致するかどうかを判断するというものです。   また、将棋の電脳戦で棋士と対戦するのもAIです。これらはある特定の分野で、膨大な記憶=データを蓄積し、それらを判断して最良の結果をはじき出します。データの蓄積という点において、AIの能力は人間の脳をはるかに超えていると言っていいでしょう。人間の脳は忘れるものだからです。   しかし忘れることができるのは脳が持っている能力とも言えます。先ほども述べたように、あらゆることを見たり、聞いたり、考えたりして特定のことにのみ集中するわけにはいかないのです。種の保存のため、生き残るためにはある特定の分野にのみ脳を使うわけにはいかないのです。   生きるために多くの臓器を機能させ、動くために手足に指令を出して動かし、目や耳から入ってきた情報、手で触れた感覚を分析して必要であるかないかを判断して記憶領域にしまいこみ、あるいは棄て去り、迫り来る危険をいち早く察知し、避けるか、戦うかを決断して行動を起こしながら、未来を予測する。   目の前にいる人と以前会ったことがあれば、記憶の引き出しからそのデータを引き出し、必要な情報をどう使うかを考える。総合的に見れば、私たち人間の脳はどのようなAIよりも複雑な計算を常にしているのです。 人工知能の未来を男性脳と女性脳から考える 以前、脳には男性に多く見られる男性脳と女性に多い女性脳の2種類があるというお話をしました。   ▼「女性脳」「男性脳」について知っておきたい方はこちら▼ 「女性脳」「男性脳」で変わる購買行動|商品説明はどうするべきか?   複雑な計算をしている私たちの脳は必要性があって男性脳と女性脳が存在しています。男女の脳は回路特性、信号特性が違います。ご存知の方も多いかと思いますが、人間の脳には右脳と左脳がありそれぞれの脳を脳梁というものがつないでいます。   男性はこの脳梁が女性に比べて細い人が断然多く、そのため左右の脳を信号回路が行き来することが女性より少なく、左右の脳をそれぞれ別に徹底して使う傾向があります。対して女性は脳梁が太いので信号は左右の脳を頻繁に行き来して連携します。 「人工知能の未来」物事を俯瞰的に見る男性脳 簡単に言うと男性脳は俯瞰的な脳と言うことができます。目の前の事象を細かく平面的に認識するのではなく、まばらに、そして空間全体をとらえる、三次元的な捉え方をします。   ゴールがどこにあり、今自分はどこに立っているのかがわからないと不安になります。結果を出して達成感を得るのです。ですから男性脳は身近な人を察していちいち動揺することもなく、普遍の仕事を成し遂げます。組織(社会)のために地の果てまで行くし、ムラのない作業をコツコツと積み上げて大きな組織を作る能力に長けています。 「人工知能の未来」臨機応変に対応ができる女性脳 女性脳は臨機応変力のある脳です。目の前のことを逃さず見つめ、大切なもののわずかな変化も見逃しません。共感という潜在情報を欲しています。そして子供を守る母としてのDNAで本人も知らないうちに危険を回避する能力を持っています。   情報収集も得意。奥様同士のとりとめのないおしゃべりの中から必要と思われる情報をキャッチします。何かことが起こったら、何年分もの蓄積された記憶を一気に脳裏に転記して臨機応変に動くことができるのです。そんな女性脳は情動で動きます。結果よりもプロセスを大事にするのです。 「人工知能の未来」を2種類の脳から考える この世にはあるべくして2種類の脳があると考えられます、片方は左右の脳を別々に使い、空間全体を把握して獲物までの距離を測って複雑な図面を読むことが得意。変化には弱いけれども死ぬまで頑張り続けることができます。   そしてもう一方は目の前にあるものを舐めるように見て、周りの人たちの体調変化やためものの腐り具合などを敏感に察知します。おしゃべりによって情報収集をする脳です。   人間の脳が目の前で起こっている事象を即座に認知するのに、約0.6〜0.7秒かかると言われています。女性脳は直感的に、危険が迫っているという微妙な変化を感じ取ります。男性脳は空間察知力でそれがどこから、どのような規模で迫っているのかを測るのです。これらの情報を合わせて、人類は今日まで進化してきました。   これらをもし、1つの脳におさめるとなるとどうなるでしょう?例えばターミーネーターのようなAIに支配される世界が未来にやってくるかというと、一つのAIで処理するには膨大なデータ量になり、判断が遅れるのです。一つの人工知能で男性的な視点と女性的な視点両方を処理するあいだに敵にやられてしまい、行動を起こす前に完全に破壊されてしまうでしょう。 人工知能の未来 これからやってくる未来に、人間と会話ができる、ドラえもんのようなAIが誕生するとすれば3次元的な認識をする男性脳と2次元的な認識をする女性脳を持った2体のドラえもんが必要だと思うのです。   現在誕生している対面型のAIやiPhoneのSiriなどはインターネットに接続し、ネット上のデータの中から最適な答えを引き出すシステムが多いです。   しかし、これではネット上で答えが見つからない時、質問の仕方によっては相手の質問が正しく理解できなかった時は「よくわかりませんでした」といった答えが返ってきたり、全くとんちんかんな返答が返ってきたりすることは多くの人が経験したことがあるでしょう。   現在のAIは女性脳の相手の気持ちを「推し測る」という点で遅れをとっているのです。人間であれば、この人は何を知りたいのかを言葉や表情以外にも、呼吸や、ちょっとした間から気持ちを推し測ることができます。   AIにも性別があって、それぞれの特性を持ち、男性脳を持ったAIと女性脳を持ったAIが互いに手と手を取って立ち向かえば、無敵ではないでしょうか。同じように、この社会も、あるいは組織において、互いの特性を知り、理解することによって、より良い組織を作ることができると思います。 人工知能の未来「10年後」の世界は? しかし、今はまだほんのその入り口に立ったにすぎません。私たちが夢描いたドラえもんのような、人間の心理を理解し、考え、判断を下し、即座に会話に応答できるAIが誕生するにはまだまだ幾つもの壁を乗り越えなくてはならないでしょう。   10年後になくなる職業というのも、とてもセンセーショナルな内容で話題性はありましたが、すべての職業がなくなるとは思いません。少なくともサービスや技術とはある1つの点だけで成り立っているものではないからです。人間の脳はそれだけとても複雑にできているということ。ある部分はAIでカバーできるでしょうが、それでは至らない部分が多くあることお分かりいただけたと思います。   これまでのデータの蓄積や計算によるAIでの対応に取って代わっていくでしょう。でも残るものもあると思うのです。例えば、時計の修理工どんなにデジタル化が進んでもアナログな部分は捨てられないのが人間です。そのアナログなアンティーク時計をコレクションしている人もいます。時代は常にアナログ気分とデジタル気分が入り混じっています。   ▼「アナログ脳」「デジタル脳」について知っておきたい方はこちら▼   脳の認識回路『アナログ回路』と『デジタル回路』    ...

こんにちわ。Aya Wadaです。   以前、星のや東京についての記事を書かせていただいたときに、時代の気分について少し触れさせていただきました。今回はこの時代の気分についてもう少し深くお話ししたいと思います。   時代の気分とは大衆の脳が作り出していく傾向で、流行や良いと思われる価値観が年月が経つに従って変わっていくという考え方です。これは「男性脳」「女性脳」にも関係し、そしてこの時代の気分は長いサイクルで繰り返されるのではないか、というお話です。   ↓「女性脳」「男性脳」について知っておきたい方はこちら↓ 「女性脳」「男性脳」で変わる購買行動|商品説明はどうするべきか?   「デジタル回路」と「アナログ回路」 脳細胞で認識を担っているのはニューロンと呼ばれるものです。これには軸索と呼ばれる他のニューロンへとつながるソケットのような部分があります。そしてこの軸索には大脳の皮質を超えることができる長軸索と皮質を超えない短軸索の2種類があることがわかっています。   長軸索はアナログ回路を担い、脳全体をふんわりと使う全能型のソケットであり、短軸索は脳の競書を手ってして使う局所脳型に多く見られるとされています。この回路のどちらが優位かによってアナログ型の女性脳、デジタル型の男性脳というようにいい分けています。それぞれの特徴を整理すると、   アナログ回路 長軸索を使って脳の離れた場所を結びつけて、複雑な事象を認識する回路です。自然現象からの事象の変化を読み解く、危険察知、獲物の出現を感じ取ったり、顔を認識したり、空気を読んだりする、直感、やインスピレーション、情を作り出すのもこの回路。   デジタル回路 短軸索を使って近い概念の高速処理を行う回路です。数値計算や論理計算、損得勘定や空間認識など合理的な思考を作り出す回路。   ということになります。デジタル回路が優位だと頭が良さそうに見えるわけですね。そしてこのアナログ回路とデジタル回路は同時同質には動かない性質があります。アナログ回路が強く動く時とデジタル回路が強く動く時があるのです。その比率は性別や年齢によって変わります。   そして、どちらが優位に動くかというのは時代によっても少しずつ変わってきます。一人ひとりの脳の気分が集まって大衆の感性となり、どちらの回路が強く動くかという比率傾向は時代によっても変わってくるのです。 「デジタル回路」「アナログ回路」が作り出す時代の流れとは? 時代が作り出す感性の波、この現象を車で捉えてみましょう。1980年代、デジタル期ピークです。この頃の車は今では考えられないほど直線的。カクカクとした角が気持ちいいと人々が感じていた頃です。   しかし時代はゆっくりと流れていきます。2003年に日産から販売されたマーチを覚えていますか?この車は角なんてどこにも感じさせない、丸いデザインが人々に支持されました。年月を経て、大衆の感性はデジタル優位からアナログ優位な時代へと移ったのです。   その後の動きを見ていくと、2008年にはカクカクシカジカというコピーが人気となった四角いCONTEが登場しました。でも、まだ1980年代のスカイラインほど直線的ではない、アナログな気分を引きずっている時期です。   女性で言えば、ファッションで見ると、1980年代は肩パットがガッツリと入ったデザインが流行りました。ところが少し前に流行った森ガールなど、ふんわりとした可愛いイメージのナチュラル系が流行ったのが少し前。この頃に肩パットの入ったスーツを着ている人なんて皆無でした。時代はアナログピークを迎えたのです。このファッションの傾向は感覚指向が強いので、他の商品よりまだ装飾の時代が続きますが、確実にひらひらからハードの時代へと向かっていきます。 「デジタル回路」「アナログ回路」にみる感性の波 この感性の波は長い年月をかけて繰り返されるものなのです。ファッションやデザインに限らず、考え方や社会の動向まで大衆の感性に支配されているところがあります。   建築物を見てみると、現在の通天閣が建てられたのは1956年、東京タワーが建てられたのは1957年。縦へと長い直線的な建物が相次いで建てられました。ところが、1988年には東京ドームや瀬戸大橋はアーチ型のゆったりとしたカーブを描くデザインの建築物が好まれるようになり、そして再び、2012年には縦に長いスカイツリーの工事が完成しました。このように、感性や好み、時代傾向は繰り返されるのです。   2016年の今はアナログピークを過ぎ、徐々にまた1980年代の頃のデジタル期へと移りつつある端境期です。ファッションの世界などアナログ的要素が強い商品ではまだ極端にアナログに振れたり、デジタルへと振れたりとする不安定な時期でもありますが、時代の流れはこれからはしばらくの間「引き算の時代」に入っていくでしょう。   これからはユーザーのニーズを超えたプロの提示が必要とされる時代がやってきます。時代はわかりやすさと伝統への回帰を好む方向へと進んでいるのです。付加価値志向の比重が重く、主観性が重んじられる時代から、本質価値志向の客観性が求められる時代に入りました。   顧客のニーズを掘り起こすのではなく、先回りをした上から目線の提示や機能性が求められるのです。そしてブランドに必要なのは顧客を教育していくような言葉です。たとえそれが屁理屈であったとしても構いません。それを言葉にしてきちんと説明していく能力が必要とされます。   これまでが自己愛の時代であるとするならば、これからは自己犠牲の時代。夢や仲間という言葉よりも、使命感や孤高といった言葉がカッコイイ。そんな時代に人々の心に刺さるのは、トップバリューやオーソドックス。そしてマニア垂涎のトップブランド、プロ指向、世界初の技術といった憧れを誘うものに価値を感じるようになります。 終わりに 2016年以降は提供する側は科学技術やデザインの粋を凝らし、憧れの提示をしなくてはならなくなる時代がやってきます。これからは凛々しさの時代。異端であることを恐れるのではなく、誇るべきことなのです。   「かけがえのない人間になるためには、常に他の人とは違っていなければならない」   デジタル期を牽引した、ココ シャネルの言葉です。このように時代の流れを長いズパンで見ていくと、大衆感性が作り出す、時代の気分がわかってきます。多少のズレはあるものの、だいたいがこのサイクルを作り出しているのは、人間の脳が持つサイクルが関係しています。これを時代を読むために利用するか、こじつけだと一蹴するかはあなた次第ですが、これからの時代を見ていくことによって自ずと答えは出てくるでしょう。   ↓マーケティング戦略を考えている方はこちら↓ マーケティング戦略を考える|脳科学にみる年齢層ターゲティング    ...

  年をとると脳は衰えていくばかりと思っていませんか?実はそんなことはありません。実は人間の脳の出力値が最大になるのは56歳とも言われています。   そして、その後も脳は生きている限り成長を続けていくのです。超高齢化社会が進んでいくこれからの日本において、シルバービジネスも注目されていますが、それぞれの年代によってモノを買う、という行動を起こす時の判断基準には傾向があります。   今回は年齢層別脳は何をどのように考えて購買行動を起こすのかについてお話しします。 マーケティング戦略の参考になる年齢層の違い 若い人たちの方が記憶力が良い、というのは一般的に知られた事実です。若い頃の脳はとにかく新しいものを吸収しようとするので、記憶力という点だけを見れば確かに歳を取った脳より良いと言えます。しかし、それは記憶力が落ちるのは脳の衰えとイコールではありません。   30代にさしかかる頃、脳の伝達回路はそれまでの経験から優先順位がつけられるようになるのです。その結果、失敗に使われた回路には信号が行きにくくなり、成功に使われた回路には信号がよく行くようになります。そのようにして、脳はとっさに正解を出せるようになり、失敗することも少なくなっていきます。   40代以降は新しいものを覚えるという能力は次第に低下していきますが、代わりに正解をすぐに判断できる、本質を見抜く連想記憶力が強くなり、出力性能を活発にしていくのです。この出力性能が最大値に達するのが56歳頃と言われていて、物事の本質や、人の資質を見抜いたり、トラブルに対する対応力や事業戦略力なども磨かれていくのです。 マーケティング戦略を決める年齢層ターゲティング それゆえ各年代によってモノを買うときにどのように判断するかが変わってくるとも言えます。もちろん個人差もありますし、好みの違いなどもあるのでこの年代は、と一括りにできるほど単純ではありません。   しかし、人間の脳は成長を続けるので、その年齢の脳はどのような状態にあってどのような考え方をするのか、傾向を示すことはできます。そして、そのことを知っているのといないのでは、見込み客やターゲットに対するアプローチも変わってくることもあるのです。       ▼関連記事:年代に加えて知っておきたい「女性脳」と「男性脳」▼ ・【脳科学の視点から見る女性脳、男性脳】ダーゲットは誰?男性と女性では商品説明やキャッチコピーも変えるべき!   マーケティング戦略×ターゲティング|10代後半〜20代の市場 10代後半〜20代の人たちの脳はたくさんの情報を素早く吸収して長くキープする力に長けています。この頃にどれだけたくさんの情報を取り込んだかは、人生において世の中の事象を読み解く基礎力につながります。   この世代をターゲットとするには、低価格で、次から次へとどんどん新しい商品が登場するスタイルがお勧めです。彼らは新しい情報を取り込もうとするので、どんどん浮気するし、飽きやすいし、新しいものへと目が移っていくからです。   ただし、なんの軸もないのはダメです。良くも悪くもこの頃に得たイメージは大きくなっても影響します。ですので一貫性のあるブランドイメージを刷り込むことが必要です。   例えばユニクロ。ファストファッションとしてサイズ展開や色展開も豊富で毎シーズン新しいコラボ商品などの企画もする。比較的安価ではあるがシーズン限定商品などでユーザーは価値観を見いだすこともできるのです。 マーケティング戦略×ターゲティング|30代の市場 30歳前後になると知識を詰め込む、単純記憶力のピークは過ぎていきます。ただひたすら行っていた情報収集を止める代わりに、脳は社会における自分の立ち位置を見定めるようになるのです。   孔子の言葉に「吾十有五而志於学。三十而立」(吾れ、十有五にして学を志す。三十にして立つ。)とあるように、社会的な自我が立つようになってくるのがこの時期で、等身大より少し高めに自分を底上げして見せる傾向があります。   そして30代は今までに得てきた知識をもとに、世の中を見通せる視点というものが持てるようになるけれども、優先順位を即座につけるだけの経験がまだない年頃と言われています。たくさんの選択肢が浮かぶし、選ぶのにもどれが正解なのかわからずに迷う。そして選んだ後は、果たしてこの選択が最良であったのか迷うのです。   この年齢層をターゲットにするのであれば、商品を体系化することが重要になってきます。ライバル会社や、商品との差別化を明確にして自社と競合の位置関係をしっかりとつけることです。と同時に自社商品をはっきりと伝えるネーミングやメディア戦略を意識するべきです。他社とはここが違う!ということをあくまでもソフトにさりげなく表現をしていくことで商品認知と好感度を上げることができます。 マーケティング戦略×ターゲティング|40代の市場 40歳前後になってくると現れてくるのが物忘れ。しかし、これは冒頭に述べたように、脳の衰えや老化と単純に片付けるものではありません。   世の中を知るためにがむしゃらに詰め込んできた単純記憶力のために使っていた脳の機能を本質を見抜く連想記憶力へとシフトするために、必要とみなされないデータをどんどん消去していくのです。ですから物忘れは老化ではなく、進化の過程なのです。情報が整理されていくことで30代の迷いというものが徐々に消えていく年頃です。   40代は30代から50代への移行時期です。ですので40代はどちらの要素も合わせ持つ、ちょっと複雑な年代です。50代の脳の特徴については後ほどまた述べますが、簡単に言うと迷いがなくなり、無駄がなくなります。   40代へのアプローチのキーワードは「一点豪華主義」。全体的にはリーズナブルでも、自分がちょっとだけ気分よくなれるもの、こだわりを持つ傾向にあります。   例えば、靴だけはこのブランドと決めている、とかワインだけはちょっとうるさい、など。本質を見据える世代への前段階として、ちょっとしたこだわりを持つようになる人が多いのです。この世代に響くキーワードは、上質・憧れ、といった50代へ向かうこだわりの言葉や、大人カワイイ・フレンチシック、といったある特定のテイストや雰囲気を持つもの。   この年代への商品やサービスの訴求はこだわりの商品にターゲットを絞り込んで、その本質的な良さやこだわりについてをアピールすると良いでしょう。 マーケティング戦略×ターゲティング|50代の市場 50代以降の脳は言ってみれば、「10のうち2しか見えない脳」です。しかし、その2つは人生において本当に必要なもの、上質なものです。   これまでの経験から脳は物事の本質を見逃さないで、無駄な行動もしない。そして、迷いというものがなくなっていくのです。その一方で一旦勘違いをすると激しく思い込んでしまうこともあり、頑固な一面も持ち合わせるようになります。そして危ういことは本能的に避けるようにな守りに入りがちです。   見えるものは少なくても本質的に大事なものを外さない50代以降の人の脳は「良いモノを適正な価格で買いたい」という思いが強いのです。   そして、一度そのお眼鏡に叶えば、あまり浮気もしない、長く愛用してくれるというありがたい市場でもあります。長持ちしない安価なものや、めまぐるしく変わる季節商品などを連発することには不安を感じる傾向があるので、この年代の人たちにモノを購入してもらうには、本質的な商品を、適正な価格で販売することが重要です。   そして、その本質をわかりやすく、直球的な表現で伝えることが大事です。さらに今まで利用していたものから新しいものへの一歩を踏み出す、つまり守りからの脱却を促すために、ここは焦らずゆっくりと時間をかけた変化を仕掛けるのがポイントです。   例えば、化粧品などであれば、試供品やお試しセットなどを実際に使ってもらって良さを実感してもらうのも一つの方法です。いきなり今まで使っていたものから変えるというのはこの年代には難しいことだからです。 マーケティング戦略×ターゲティング| このように、年代によって、脳は変化をしていきます。ターゲットとなる年代層がはっきりとしていれば、その年代に対して今回の傾向を参考にしてアプローチしてみてください。より、その商品やサービスがターゲットに届くものとなるでしょうし、場合によってはターゲットを変えるヒントになるかもしれません。   また、この脳の年齢差を知ることはコミュニケーションにも役立ちます。30代前後の人には少しだけハードルの高い目標に積極的にチャレンジする環境を作る、50代以降の人材を活用するには、勘違いを起こさないように丁寧に情報伝達をするなど、ちょっと接し方を変えるだけで思わぬ能力を発揮することもあるのです。     ▼あわせて読みたい関連記事▼ 【ペルソナマーケティング】マーケティングの現場で活用できるペルソナの作り方     ...

こんにちわ、ニアセライターズのAya Wadaです。   数々の高級リゾート施設として名を馳せている星のやリゾートが都心の大手町に新たに「星のや東京」を2016年の7月にオープンさせました。2020年に東京オリンピックを控えた東京を代表する宿泊施設として、星のや東京の魅力と課題について見ていきたいと思います。 星のや東京は日本旅館なのか? 星のやといえば、日本の良さである“おもてなし”そして“日本旅館”がキーワードになると思います。星のや東京の建物は地下2階、地上18階の塔という表現を使っているビルになります。温泉やスパ施設も完備し、施設内は靴を脱いで畳の上を歩く造りになっているそうです。このような日本のスタイルを持ちながら、大手町からの交通の便を兼ね備えた宿泊施設。まさに外国から来るインバンド需要に目をつけた、新しいスタイルのハイブリッド宿泊施設と言えるでしょう。 日本の雰囲気とホテルの融合   星のやの魅力といえば徹底的なおもてなし。痒いところにも手がとどくような、行き渡ったサービスです。一方、日本旅館の良さといえば、まるで親戚や友人の家に遊びに来たような肩肘を張らないくつろぎの時間、程よい距離感を持って、人目を気にせずに過ごせる時間です。時にそれは不便さとつながることもあります。しかし、星のやの目指す宿泊施設とは日本旅館のスタイルを持ちながら、利便性も得られる立地的優位性を融合したハイブリッド宿泊施設です。   もちろん、どちらがいいというものではありません。感じ方は求める者によって違います。つまり、ターゲットによるのです。星のやに宿泊する人へのサービスは、「あなただけの」と言った特別感を与え、お客様はただ宿泊するだけではないVIP感を感じることができます。それと同時に、都内の様々な観光スポットや施設への移動もしやすいのです。   これは以前お話しした、アナログ脳にもデジタル脳にも響くものです。今の時代、ものを購入する決定権の多くは女性にあると言われています。家族という単位の中で、お母さん、もしくは奥様、彼女が気にいるものが選ばれる傾向にあります。そんな中で、この特別感を得られるサービスという付加価値は間違いなく女性は惹かれるでしょう。さらに、利便性とともに“世界で一番のおもてなし”という評価を得て、自分が支払う対価以上の価値を見出せれば、それはデジタル思考をしがちな男性にも評価を得ることができます。男性は他との競争に勝ち抜くことに価値を見出す生き物です。世界初、世界一、という言葉、そして具体的な利便性にはとても弱い人が多いのです。 新しいハイブリッド型の提案 しかし、これは日本旅館が持つ本来のサービスとは少し方向性が違うと思います。星のやの提供するサービスは日本旅館のスタイルを身にまとった、ホテルを目指しているようです。大手町という土地柄もそうですが、世間の喧騒から離れたゆっくりとした時間を求める人をターゲットにはしていません。星のや東京がターゲットとするお客様は、日本らしさをごく身近に感じながら観光の利便性も求める外国からのお客様でしょう。このインバウンド需要は東京オリンピックも見据えて、おそらく多くの外国人客の憧れの宿泊施設となると思います。   どのようなものを求めるか、良いと思うか、その行動は男性的、女性的な違いに加えて、その生まれ育った文化や環境によっても変わってくるものです。異文化への憧れというものは誰もが持っているものです。特に和食や日本の伝統技術が注目されている昨今、そのような外国人の憧れを満たす宿泊施設として、星のや東京は大きな役割を果たすでしょう。 リゾート宿泊施設としてのトップブランドになり得るか 星のや東京は日本旅館とは似ていて全く違うものと言っていいと思います。日本人が思い描く古き良き日本旅館とは一味も二味も違う宿泊施設です。私たちが想像する日本旅館とは、共有スペースで人目に触れることも少なく、どちらかというと別宅で、もてなしを受けるような場所でした。星のや東京でのサービスはそのような古いスタイルの日本旅館ではなく、エンターテイメントの要素もプラスされています。   日本伝統の雅楽の演奏や、職人の技を身近で見て体験できるワークショップ的なサービスです。和というキーワードにこだわりながら、サービスの内容は静かな日本旅館ではなく、積極的に参加していくスタイルです。   この新しいスタイルがこれからも受け入れられ、トップブランドとして君臨できるかの試金石として星のや東京の成功がかかっていると言ってもいいでしょう。人間の脳にアナログ脳とデジタル脳があるように、時代の気分というものがあり、これもデジタル的な考えが支持される時とアナログ的な考え方に支持されます。これは短期間に一気に変わるのではなく、徐々に移り変わっていきます。 時代の気分は今ちょうど端境期 そして今、ちょうどその端境期にあると言えます。これまでは付加価値の時代でした。お客様が気づいていない潜在的なニーズを掘り起こし、先回りしてサービスを提供することが重要視されてきました。それはこれからもしばらくは変わらないでしょう。しかし時代は付加価値の時代から本質の時代へと移りつつあります。この変化についていけるものだけが生き残ることができるとも言えるのです。   これからは徐々にトップブランドや伝統、老舗、と言った本質的価値が問われるようになっていきます。顧客はそのサービスは本当に価値があるものなのかを見極めるようになります。ユーザーニーズ志向はだんだんと息を潜め、星のリゾートのファンを納得させる、プロとしての提言ができる革新性が求められるのです。   星のや東京はこの4~5年でトップブランドとして認知されるかどうかが鍵になります。そして様々な付加的サービスではなく、日本旅館本来の安らぎの空間を新しいハイブリッド施設として提供できるかが勝負です。目新しさではなく本質的なおもてなしであるか。その先の5~10年は星のリゾートの真価が問われる時期と言って良いでしょう。そして、それは宿泊業界に限らず、全てにおいて言えることです。     ...

  お客様が物を買おうとするとき、その方が女性か、男性かによっても商品を見るポイントが違ってきます。   それは、脳の働きが女性と男性では違うからです。今回は「女性脳」と「男性脳」の違いによる感性の違いについて少しお話ししていきます。 「女性脳」「男性脳」の購買行動 「女性脳」「男性脳」という性差による脳の差は確実にあるということが脳科学の世界では証明されています。もちろん一概には言えません。女性の中にも男性っぽい脳を持っている人もいればその逆もあります。それは生まれつきであったり、その後の育った環境であったりと理由は様々です。   しかし、多くの場合、女性と男性ではモノを購入するときの動機や目の付け所が違うということは言えます。つまり、その商品、あるいはサービスのターゲットを女性とするのか男性にするのかによって商品説明やキャッチコピーを変えると、その商品の売り上げも変わってくる場合もあるのです。   まずはその商品を買う人がどのような人なのかターゲットを明確にしましょう。これまでの売り上げ実績から見て、購入する人が女性なのか、男性なのかデータをみてください。もし、お客様のレビューなどがあった場合、男性と女性のレビューの違いに注目するのも有効かもしれません。 「女性脳」「男性脳」の違い 右脳は感じる領域、そして、左脳は顕在意識と直結して言葉を紡ぐ領域です。   女性は左右の脳をつなぐ脳梁という部分の太さが男性よりもおよそ20%も太いのです。女性の脳の回路は物事を考えたり分析するときに、左右の脳を信号が頻繁に行き来することがわかっています。男性は、脳梁が女性よりも細い傾向にあるのであまり左右の脳を信号が行き来せずに右脳、左脳、それぞれの機能を徹底して使うのです。   女性は左右の脳を頻繁に連携させるため、大切なもののわずかな変化も見逃さないで本人も知らないうちに危険を回避したりします。おしゃべりによって潜在情報を収集して何かことが起こった時には瞬時に何年分もの記憶を脳裏に一瞬のうちに展開して臨機応変に動くことができます。女性の勘が鋭かったりというのはこのためです。   脳梁が細い男性は右脳と左脳は女性ほど頻繁に連携しません。周囲の変化や自分の体調変化にも鈍感だったりします。目の前のことに頓着せず、身近な人の思いを察して動揺することもなく、普遍の仕事を成し遂げる生き物です。目的のための自己犠牲を厭わず、大きな組織を作ることに長けています。恋人が髪型を変えたことに気がつかなくてもある意味、仕方がないとも言えるのです。 「女性脳」「男性脳」を意識して商品説明も変えるべき さて、このような「女性脳」「男性脳」の違いを念頭に置くと、商品のターゲットが女性なのか、男性なのかで、商品の説明も変わってくることにお気付きですね。   男性ターゲットには機能を数字で語る 男性は空間認識の領域で人の話を理解しようとします。とりとめのない話には極めて耐性が低いのです。男性がターゲットの場合は結論を先に持ってくることが重要です。つまり、その商品のスペックや特徴、金額などの数字をはっきりと先に明示する事です。   男性は全体を把握し比較検討したがる傾向にあります。男性顧客はまさに自分が今探している、欲しているものかどうかを判断するのです。そして、競争心が強いため、「世界初」「最大容量」「最新」「プロ仕様」などという言葉に弱いのですね。バカな買い物はしたくない、他人より良いものを持ちたいという欲求が強いのです。   故に、衝動買いをするということは男性にはあまり見られません。買う前にしっかりとリサーチ、吟味することが多いのです。値段も然りです。同じ商品でも幾つものサイトを調べて、一番安くてサービスも充実しているか、などの全体的に考慮した結果、購入に至るというケースが多くなります。   女性ターゲットにはイメージとストーリーを語る 一方、ターゲットが女性であるならば、キーワードは「共感」です。女性は共感してもらうことに意味があり、共感が得られないとストレスが溜まります。女性は男性のように比較検討をあまりせずに直感で買う人が多いのです。   女性のターゲットにアプローチするには「30日熟成」とか「あの〇〇さんも愛用」などといった物語、見た目の可愛さなど、五感に訴える表現に弱いのです。何か心に訴えかけるもの、デザインやカラー、キャッチコピーなど、ピンときたものには衝動買いをしてしまいやすいのが女性です。   また、商品やサービスを買うにも女性はプロセスを大事にします。細かいスペックよりも雰囲気重視。化粧品、スイーツ、高額なブランド品などには官能性のある刺激を求めます。ここで「健康に一番!」のような生活感を感じさせるキャッチコピーをつけると興ざめしてしまったりします。「素肌感覚」「潤いぷるん」などといった少し曖昧とも思えるようなキャッチコピーでも雰囲気がつかめれば女性にはウケます。 「女性脳」「男性脳」を意識した商品説明の違い 同じ中身の商品でも男性用と女性用では商品名を変えたりパッケージのデザインやキャッチコピーを変えたりすることが有効です。例えば育毛剤のキャッチコピー。     男性用 『日本で初めての男性発毛剤➖毛髪用ダイレクトOTCとして承認を受けた、壮年性脱毛症における発毛剤です➖』   女性用 『頭髪密度を高める〜指先にボリューム〜「あの日の私」』     どうです?全然違うでしょう? 男性は人よりもより良い性能のものに反応し、女性は気持ちの良いものだったり、「あなただけの」と言ったような特別扱いされるのが好きなのです。このように男性と女性では購買行動が違ってきます。 「女性脳」はアナログ、「男性脳」はデジタル的 これまでお話ししてきた「女性脳」「男性脳」の違いを一言で表すと、女性脳=アナログ脳、男性脳=デジタル脳と言うことができます。   女性脳の特徴 特徴はたくさんの情報を舐めるように眺め、周りの変化に敏感に察知します。何かにピンと来るのが女性脳の特徴です。ピンときたことに出会いを感じ、感動して思わず購入してしまったりします。女性はバラエティーに富んでいることが大事です。きっちりと整理されすぎるよりも、分かりにくさが時には効果的なこともあります。   男性脳の特徴 男性脳は横並びで満載の情報は苦手です。ポイントを強調した整理された構造的なデータを望むのです。いかにわかりやすく見せるかが重要になります。   例えばバッグを購入する時、女性であればブランドやデザイン、色が気に入れば多少大きさが小さめでも、予算が少々オーバーでも、心から離れずに、迷ったあげくに購入することも多々あります。男性であればどうでしょう?もちろん見た目も気にするでしょうが、素材はなんなのか、容量はどのくらい入るのか、書類と小物、定期などが入れられるようにきちんと使いやすく仕切りがあるか、大きさや重さ、といった機能性とコストパフォーマンスをまず計算して購入することが多くなります。 「女性脳」「男性脳」で異なる口コミ 現在はインターネットやSNSの普及によって今までとは全く違うマーケティング3.0の時代と言われています。TVコマーシャルや雑誌、パブリシティーといったメディア意外に顧客自身が口コミでその商品の情報を広めてくれる、クロスメディアの時代です。実際のところ、ECにおいてもお客様のレビューやSNSによる口コミの拡散は侮れない重要な広告手段となっています。   この時も注意したいのが「女性脳」「男性脳」の違いです。男性は人よりも優位に立ちたい、他人よりも良いものを持ちたいという欲求が強いため、本当に良いものを自分から宣伝する、という役割を担ってくれる人が少ないのです(それが仕事としてなら話はまた別ですが)。   女性はその逆です。良いものがあればそれは友達にも教えてあげたい、という思考が働きます。ですから、口コミを利用して売り上げを伸ばすのであれば、女性の心に訴えかけるように商品を見せると有効に働きます。女性の口コミ力は侮れません。女性はプロセスを重視します。商品の確かさ、お客様へのきめ細かい対応など、サービスに至るまでが女性の評価対象になることをお忘れなく。 さいごに このように「女性脳」「男性脳」の特徴を捉えてターゲットに合わせた商品の画面やキャッチコピー、説明などを意識すれば、売り上げも違ってくるかもしれません。商品の特徴によって男女のターゲットが明確な場合はぜひ試してみてください。   あくまでもこれは男女を差別しているのではなく、「女性脳」「男性脳」二つの脳がこの世には存在するということです。これを一つの脳にまとめようとすると、判断するのに時間がかかり、決断が遅れてしまいます。そのためにこの二つの違う役割を持つ脳が必要だったのです。   もちろん、これは一般論で、中には男性でも生まれつき脳梁の太い人がいたり、後天的な環境で女性でも男性脳に近い動きをする脳を持つ人もいれば男性でも女性脳の感覚を持った人がいて、個人差があるということを付け加えておきます。    ...