「朝活を東京で。」クリエイティブのゴールデンタイムは朝だ!

ニアセ寄稿

日頃忙しく、過ごされているとは思いますが、ついうっかり夜まで仕事なんてことはないですか?
 
クライアントから言われた納期を守るために、終電以降まで働き、帰りはタクシーといった状況や意味もなく上司がまだ会社に残っているため顔を伺いながら残業している、そういった節が思い当たる方はいらっしゃるのではないのでしょうか?
 
その一方でかの有名なappleのスティーブ・ジョブスは毎朝欠かさずに鏡に向かって「今日が人生最後の日として、今日やるべきことが本当に必要かどうか」を問う習慣を行なっています。つまり、朝に必ず今日行なうことを客観的に見て、物事の優先順位をつけることを行なっていました。またスターバックスのハワード・シュルツは毎朝4時30分に起き、愛する妻にコーヒーを入れてあげ、6時には出社しているそうです。
 
世界に名だたる大企業のCEOともなれば昼夜逆転しそうなほど忙しいイメージがありそうですが、朝にこういった習慣を行なっているのはある理由があるからです。それはクリエイティブのゴールデンタイムは朝だということを知っているからです。脳科学者の茂木健一郎氏は、夜の睡眠によって情報が整理されているため、朝目覚めた当初は、脳がリニューアルされ、タスクの整理をしたり、何かクリエイティブなことをするのに最適な時間であると語っています。
 
このように、さぞ忙しいと思われる偉人は意外にもライフスタイルの中に朝をうまく取り入れ、仕事に生かしているのです。そこで今回は日本で定着化しつつある朝活について簡単な事例を交えながらお話していけたらと思います。

「朝活を東京で。」最適な朝に何をやればいいのか

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クリエイティブな感性を磨くのに朝は最適な時間帯だということはわかりましたが、では一体どのようなことをすればよいのでしょうか。会社に通勤する前に読書をする、勉強をする、カフェで英会話をするなど人それぞれの朝活のイメージがあると思います。東京でも朝活という触れ込みでカフェで異業種交流を行ったり、読書会、著名の方の講義を聞いたりと多くのイベントが開かれています。
 
東京の朝活イベントの中で老舗なのが「丸の内朝大学」と「Hills Breakfast」でしょう。
 
「丸の内朝大学」は、丸の内周辺の飲食店や教室を利用し、出勤前の1時間を学びの場として提供。会社では上司と部下の関係でも丸の内大学内では、ともに同じクラスメート。役職関係なくフラットな立場でお互いの意見を出し合い、グッドアイデアを出していきます。
 
「Hills Breakfast」では六本木ヒルズのカフェスペースで毎回、アーバンライフにインパクトを与えている有識者にフォーカス。様々な観点から朝について、取り組みについてのスピーチを聞くスタイルです。
 
こういった朝活は出勤前の活動として、ちょっと豆知識や見識を広めるには最適です。しかし、クリエイティブな視点に立ってみるとインプットはできるものの、アウトプットする場がないため、もっとクリエイティブな思考、いわゆるクリエイティブシンキングに繋がるようなものはないか考えた結果、私は週末に多くの方が参加しやすい朝活を運営しています。

「朝活を東京で。」体験型ワークショップを始めたわけ

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私は毎月1回、週末の土曜日にモーニングフラワー女子会を運営していますが、運営を始めた理由があります。それはもっと主体的に参加でき、参加者と主催者同士が繋がれる朝活はないかと思っていたからです。ただ講義を聞くだけではなく、もっと自分で手を動かし、考えてできる朝活ワークショップはないものかと思っていた際に、ふと思いついたのがモーニングフラワー女子会でした。
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今までの朝活になかったUXを考えた結果、朝にお花を触ってアレンジメントしたらとても爽やかな気持ちになると考えました。また、DJの音楽を流すだけでなく希望者にはDJ体験ができるようにしています。
 
朝にフラワーアレンジメントとDJの体験ができるのは今まで聞いたことがないのではないでしょうか。お花はお花屋さんで買うこと、イベントやクラブで音楽を流すDJの音楽を聞くこと、つまり通常はお花もDJも受動的にあるものを買ったり聞いたりするのが一般的です。そこに、モーニングフラワー女子会のような普段とは違う、一からお花をアレンジして自分なりのフラワーブーケやリースを作る、聞く側に回っていた音楽を自分で音楽を流す立場になる、主体的な体験を行うことができるのです。
 
人は普段とは違う脳の使い方をすると、アイデアやひらめきが生まれやすくなり、クリエイティブな考えが生まれやすくなります。実際、参加者は朝を有意義に過ごしたい方、独立志向のある方、経営者など様々な方が参加しています。
 
「朝にお花と音楽は気持ちいいね」「とても刺激的でいい朝活ですね」と感想を頂くことが多いです。また、休日の朝を少しだけ早起きすることで、休みだからといって、ダラダラ過ごすことなくけじめをつけることで、1日を有意義に過ごすことができたとのフィードバックもいただいています。
 
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「朝活を東京で。」リピーターが多い理由とは

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モーニングフラワー女子会は1年運営しておりまして、だいたい6〜7割くらいがリピーターとして足を運んでくれます。価格帯がリーズナブルなこともありますが、「お得感」「SNS映えする」この2つに注力しています。女性はお土産があると喜ぶ性質があるため、お花は作ったあとにそのまま持ち帰ることができます。
 
親しい友人にあげたり、家に持って帰って飾ったりすることができます。また、ありがたいことに、企業からの協賛品としてヘアケアやコスメなどのサンプリングをもらうこともあり、参加者に配らせていただくこともあります。お土産がたくさんもらえると、また参加したいという気持ちを喚起させ、リピートに繋がる工夫を行っています。
 
また自然光の入るお店でのお花の撮影は非常にSNS映えします。お花と食事、お花とアートなど写真写りがいいので、思わず投稿したくなります。#を決めて投稿してもらうことで、会自体の認知度を上げることができるので、うまくSNSを駆使しながら友人が参加していた朝活に今度参加したいという流れを作るように心がけています。
 
このように、UXを先回りして考えて起こしてもらいたいアクションを設計することで、リピートに繋がるような取り組みをしています。このあたりはEC事業でもクーポンコード発行や2buy1freeなどコンシューマー向けのリピート施策と同様の取り組みであるといえるでしょう。

「朝活を東京で。」朝活文化の今後

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なぜ朝活をすることが、商売人にとっていいのでしょうか。もちろん朝の時間を有効活用し業務効率をよくする、少しでも長い時間を仕事へ費やすなど仕事のルーティーンワークのことを意識しての朝活は相性が良いでしょう。
 
しかし、もう一歩進んだ考えを取り入れるとすると、最新の脳科学でのデータで起床後2〜3時間がもっとも頭が働く時間だということがわかったのです。そのため、頭がニュートアルな状態のときに今置かれている現状把握やこれからのビジョンについてはっきりさせておくことが、今後の成果に繋がっていくことになるのです。
 
そのため、朝いちばんでの散歩やウォーキングなどの運動は脳を活性化させ、身体全体の細胞の新陳代謝を促すことは重要であるといえるでしょう。また外に出なくても家の中でストレッチや瞑想をし、今の身体のコンディションを確かめるようにするとよいでしょう。
 
朝活を初めて行なう方にとって、どんな効果が得られるのか、どんな感性が磨かれるのかといったことは、もちろん人それぞれ違いますが、普段とは違う雰囲気を感じることができるでしょう。会社と家の往復だけでは絶対に会うことのない人との出会い、他の業種の話を聞くことで、全く違う考えを聞くなど、きっとひらめきのヒントになる種は意外にも朝活から生まれるかもしれませんね。
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もちろん、朝活は十人十色、それぞれの考えがあっていいと思います。人は今までは違うアクションを起こすことで、ふとインスピレーションが湧いたり斬新なアイデアが出てくるものです。経営者も入社したての新人もみな時間は平等で24時間です。この時間をいかに効率良くかつ有効に使うかで仕事の成果は変わってくるといってもよいでしょう。
 
ただ日中は現場でのルーティーンワーク、夜は取引先との接待、残業に追われるといった状況がある中でなかなか一呼吸おく暇はありません。その意味でも朝をいかに賢く使うことが、仕事の成果はもちろん、人生をより充実できるどうかを決める大事な要素であることは間違いないないでしょう。ぜひ朝活をしたことがない方は、まずは自分なりの方法で朝の時間と向き合ってみてはいかがでしょうか。
 


 
 

ニアセクリエイターズ所属のライター/エディター
週末に東京タワーで行われる、朝活イベント「モーニング女子会」を主宰(http://www.cinderella-tokyo.com/)
執筆は世の中のトレンドやオモシロいことを、様々なカテゴリーからピックアップして参ります。

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