「かもめのジョナサン」から学ぶビジネス論~鳥の習性を観察してアイデアを発想する~

ニアセ寄稿

こんにちわ。今回は日頃見かける鳥について考えてみたいと思います。
 
実はそれほど、鳥について考えることはないほど、ごく一般的に街中で見ることのできる鳥たち。人が日常を送ることと同じように、鳥たちも一日を精一杯生きています。野生で生きることは、想像以上に大変だからこそ、生きる知恵を持って日々鳥たちは暮らしています。
 
そこに注目して、鳥の行動からみてとれる、ビジネスに応用できそうなことをご紹介します。

戦略的な頭の使い方をする鳥の行動

鳥は、えさをどのように探しているのでしょうか?えさがありそうな場所を探したり、人と持ちつ持たれつのハトなどは人が集まる公園や商店街に出没し、えさが欲しいようにアピールしたり色々と工夫しています。
 
つまり、空からえさが降ってくるわけではないので、どうしたらえさにありつけるかを考えるわけです。むしろ、このあたりは鳥の本能として生きるために意識しなくても無意識にえさを探しているかもしれません。
 
これをビジネス的観点から考えると、フリーランサーや営業マンにとって、空からえさ=仕事・案件は降ってこないので自らえさがありそうな場所=ビジネス交流会やアドワーズ、メディアでの告知などをする必要があります

また、えさが欲しそうなしぐさと=エージェント登録やブログなどに投稿し、常に自分のポートフォリオを用意し、仕事が舞い込んでくる状況を自ら作り込むことも大事になってきます。
 
このように鳥の行動を実際に観察していると、人の行動に似たものがあると気づくことができます。とりわけ、えさを遠慮かまわずえさを取りに行ったり、何度も小さいえさを拾っては、腹が満たされるまでえさを探し続けるあきらめない執念。
 
このことは、自然界で生きるのに当たり前な鳥の行動だとは思いますが、人に例えると、月末まで目標達成する際に、とにかく手当たり次第、営業リストを当たったり、何とか新規開拓しようとする姿勢と似ているので、参考にするべき行動だといえましょう。

鳥の習性から学ぶ「アイデアの出し方」

ハトやカラスは、人間界とうまく共存するために、色々頭を使って、えさを探したり、巣を作ったりします。そう、ものごとを鳥のように俯瞰的に見る、ということがあります。この俯瞰的に見るということについて触れていきましょう。
 
まず、よくハトが電線や高い建物にぼけっとして止まっている場合がありますが、実は見るところは見ていて、えさが周辺にあるかどうか、また、まだ巣を作っていないときは、どこに作れば外的から見つからず安全に子育てできるかを考えています。
 
マンションの片隅にハトの巣ができて、ハトによる公害が報告されることがありますが、ハトは巣を作る前に、事前に下調べをしにマンション近くを見るそうです。
 
人間と比べ、鳥の視力は格段にいいとされ、人間のおよそ3〜4倍見えているといいます。また、視野に至ってはおよそ300°以上といわれており、ほぼ後ろまで見えているということになります。
 
また、三原色以外に紫外線まで鳥の目は見えています。これだけ、優れた目を生かすためになるべく空から見極め、次の行動に生かしていると考えられます。
 
どうしても、集中しすぎてしまうと、一点ばかりに目がいってしまい、幅広い考え方ができなくなります。そのため、鳥のように、俯瞰的に物事を見ること、例えば、ひとつの業界だけ見るのではなく他の業界のことなども視野に入れ、知識を入れるようにすると、新たな発見が見つかるものです。常に頭をニュートラルに日頃から俯瞰的に考えることを意識しましょう

かもめのジョナサン

現状維持や、希薄な日常生活がつまらないという考えから起業したり、フリーランスになって、バリバリ活躍する人は、イノベーターだといえます。鳥にもイノベーターがいるのでしょうか。
 
ここで、一冊の本を例にとってみます。「かもめのジョナサン」という本をご存知でしょうか?今から約45年前にアメリカのリチャード・バックにより書かれた小説でありますが、ビジネスの考え方のヒントになる本として、取り上げられるほど、根強い人気のある本でもあります。

 
そこに登場する主人公ジョナサン・リビングストーン。おおまかに要約すると、他のかもめが生きるために飛んでいるのに対し、もっと飛ぶことを再解釈して、他のかもめがやらないような飛行や飛ぶことが好きで、ひたすら飛行を研究し続けたことで、唯一無二の飛行術を身につけ、高みの世界へ行くことができ、そこで通常では出会わない鳥やかもめとともに飛行するようになる内容です。
 
つまり、ものごとを違う視点で考え、自分が好きなことを追求していけば、必ず人が到達していないレベルまで行くことが可能ということを暗示させてくれる本の内容となっています。周りの環境に流されないで、自分の確固たる道に突き進む、そういったメンタルが世の中を変えていくイノベーターには必要なのかもしれません。

まとめ

鳥は、恐竜の子孫といわれているほど、飛ぶことがライフスタイルになっています。群れをなして飛ぶ鳥や必死にえさを探している姿など鳥を観察していると人の行動にも応用できそうな部分もたくさんあります。
 
足がないのに平気な顔をして歩いているハトや頭を使って工夫を凝らしえさを採ろうとするカラスなど、明日死ぬかもしれないという厳しい自然界だからこそ、強いメンタルとアイデアが必要なのかもしれません。
 
それは、ビジネスでも一緒だと思いますので、鳥から学べることはきっとあるはずです。ぜひ日頃、あまり気にかけなかった鳥を少し観察してみることをおすすめします。

ニアセクリエイターズ所属のライター/エディター
週末に東京タワーで行われる、朝活イベント「モーニング女子会」を主宰(http://www.cinderella-tokyo.com/)
執筆は世の中のトレンドやオモシロいことを、様々なカテゴリーからピックアップして参ります。

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