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ホーム > アキンド探訪  > 「朝活がPRにつながった」エッグセレント代表が六本木で仕掛ける「朝食文化」とは

 
六本木ヒルズに店舗を構える「エッグセレント」(eggcellent)。六本木ヒルズに来たときに、このかわいらしい外観を見たことがある人も多いのではないでしょうか。名前の通り、エッグベネディクトパンケーキなどを提供している「朝食専門店」。
エッグセレント-神宮司希望

エッグセレント-神宮司希望
山梨の黒富士農場から毎朝直送されるオーガニックの卵だけでなく、非遺伝子組み換え飼料を与えた乳牛のミルクから作られたヨーグルトなど、一つひとつの素材を厳選しています。
エッグセレント-神宮司希望
グルテンフリーやベジタリアン向けの料理なども扱っており、バラエティ豊かなメニューも人気の理由のひとつです。
エッグセレント-神宮司希望
メニュー以外にも細部までこだわりが。店内は卵をモチーフにしたインテリアや小物が散りばめられ、ポップでかわいらしい雰囲気。思わず心が躍りますね。
エッグセレント-神宮司希望

エッグセレント-神宮司希望
エッグセレントのオーナーは神宮司希望さん。もともと客室乗務員だった神宮司さんが海外の「朝食文化」に感銘を受け、「日本にも広めたい」と思ったことがオープンのきっかけでした。神宮司さんにお話を伺いました。

エッグセレント開店の原体験|ロスでの衝撃的なエッグベネディクト体験

エッグセレント-神宮司希望
 
― 店名の“eggcellent”は、英語の“egg(卵)”と“excellent(優秀な)”を掛け合わせているのでしょうか?
 
神宮司さん:はい。私たち日本人は、英語で「おいしい」と言いたいときは「デリシャス」と表現することが多いですよね。でも、外国では「excellent」と言うことが多いんです。何だかすごく心が豊かになる素敵な言い方だなと感じていたので、店名に取り入れました。
 
― 外国の文化と接する機会が多かったことで発見も多かったのですね。
エッグセレント-神宮司希望
 
神宮司さん:そうなんです。国際線に搭乗していたので、いろいろな国に行っていました。そこで日本との違いを感じたのが朝食です。たとえば、現地のスタッフから「朝ごはんを一緒に食べよう」と誘われて行ってみると、近くに住んでいるお父さんやおじいちゃんも集まってきていて。みんなで一緒に朝食を食べることが、ごく自然に行われているんですよ。
 
― 「朝ごはんを一緒に食べよう」と誘う風習は、日本にはあまりないですもんね。
 
神宮司さん:今でこそ「朝活」という言葉も少しずつ定着してきていますが、創業当時は全くと言っていいほど浸透していませんでした。日本にそうした朝食文化や習慣を根付かせたらもっと日本人の朝が豊かになるんじゃないかと思って、このお店を作りました。
 
― 朝食の中でも特に卵をメインのお店にした理由は何ですか?
エッグセレント-神宮司希望
 
神宮司さん:フライトでロスに行ったとき、エッグベネディクトを食べて衝撃を受けたんです。最近はエッグベネディクトが日本でも流行っていますけど、当時はまだ珍しくて。実は、そのお店のエッグベネディクトはおいしいわけではなかったのですが……(笑)、それでもナイフを入れて黄身がとろけ出てきた瞬間に、ものすごくテンションが上がったんですよね。「このまま世界が終わってもいい」と思ったというか。
 
― えぇっ! そこまでですか(笑)。
 
神宮司さん:はい(笑)。あとは、卵がどんな国でも比較的身近な食材だからですね。ビタミンカラーで見た目もかわいらしくて、いろいろな魅力がギュッと詰まった卵を切り口にしたお店をコンセプトにしようと思いました。
 
休日は経営の勉強、メニューはフライト先のホテルで試作……出店までの日々
エッグセレント-神宮司希望
 
― 客室乗務員を退職後に事業を立ち上げられたわけですが、もともと調理や経営の勉強をされていたんですか?
 
神宮司さん:退職する前から、休日には経営の勉強をしていました。フライト先でも自由時間には現地のレストラン巡りをして、そのままホテルの部屋で試作したりベッドの上でメニューを考えていましたね。24~27歳くらいのころです。
 
― 客室乗務員の仕事だけでも大変なイメージがあるのに、バイタリティがありすぎです……。出店先に六本木を選んだのはどうしてですか?
エッグセレント-神宮司希望
 
神宮司さん:オープン当時、日本では朝食文化が今ほど浸透していなかったので、すでに朝食文化に馴染みがある人が多い場所がいいなと思って、外国の方が多い六本木を選びました。今でも朝の時間帯は7~8割が外国のお客様ですね。
 
― 平日の朝でもお店が混んでいるのはすごいですよね。
 
神宮司さん:日によりますが、やはり朝から昼間の時間帯は混み合いますね。夜は比較的空いているのですが、その分、UberEats(宅配サービス)の注文が増えています。六本木ヒルズで働いている人のなかには、「スキマ時間に夕食を食べたい」という方が多いようで。港区特有のニーズなのかもしれませんね。

「エッグセレントは宣伝を打たない」自然な朝食文化の広め方

エッグセレント-神宮司希望
 
― どのようにして現在の人気店まで成長させたのでしょうか?
 
神宮司さん:うちは、販促費などはかけたことがなくて。
 
― えぇっ、そうなんですか!?
 
神宮司さん:はい。スタッフの友達や、2号店のある羽田空港で働かれている社会人の方など、身近な方にクーポンを配ることはあるくらいです。
 
― 「身近な人を大事にする」という海外の朝食文化のスピリットを受け継いでいますね。
 
神宮司さん:ありがとうございます。販促目的ではないのですが、朝食文化を広めるために「朝活」という取り組みをしています。もともとは、六本木ヒルズに入居している企業や店舗のワーカーさんを中心とした「ヒルズブ!」というコミュニティがあり、「ヒルズブ!」がうちの店で朝活を始めるようになりました。
 
そのため、朝活はお客様から相談を受けて一緒に作っていくスタンスです。お客様に企画から運営までしていただいているんですよ。朝活が広まった今では参加している3分の2くらいが「ヒルズブ!」以外の外部のお客様になりましたね。朝活をきっかけにお店のことを知ってくれる人もいるので、結果的にPRにつながっているのかもしれません。
エッグセレント-神宮司希望

英会話やデトックスのワークショップなどさまざまな活動が行われている

 
― 朝活の場があることで、リピーターも増えそうです。
 
神宮司さん:オープンから毎日のように通ってきてくださる外国人の男性がいらっしゃるんですが、いつ来てもエッグベネディクトを注文してくれるんですよね。そんなふうに、「エッグセレントで朝食を食べたし、今日も頑張ろう」と思ってくれる人が1人でも増えるといいなと思っています。

エッグセレントのエッグベネディクトを体験

エッグセレント-神宮司希望
神宮司さんの朝食文化やお客さんへの思いやりが、お店の至るところに反映されているなぁと感じた今回の取材。
 
最後に、こんなお願いをしてみました。
 
― 私も“世界が終わってもいい”最高の瞬間、体験してみてもいいですか?
 
神宮司さん:もちろんです!ベーコンとイングリッシュマフィンのエッグベネディクトとオリジナルのご飯を使ったエッグベネディクトの盛り合わせプレートを召し上がってみてください。
 
― わぁ~、ありがとうございます! ドキドキ……!
エッグセレント-神宮司希望
 
― うわぁ~、これは最高ですね……!
 
トロットロの黄身があふれ出る瞬間は、もう二度と訪れない一瞬の幸福。1日の始まりに、この体験ができれば、最高のスタートを切れそうな気がします。
佐々木ののか
一口食べて、舌に絡まる濃厚な黄身本来のおいしさ。色鮮やかなプレートから元気をもらって、今日も1日頑張れそうです!充実した朝の始まり。たまには早起きして贅沢な朝食を堪能してみてはいかがでしょうか。
 
 
◎取材協力:エッグセレント
http://www.eggcellent.co.jp/
TEL: 03-3423-0089
住所: 東京都港区六本木6-4-1 六本木ヒルズ ハリウッドビューティプラザ 1F
営業時間: 7:00〜21:00(平日)
8:00〜21:00(土日祝) 朝食営業、ランチ営業、日曜営業
定休日: 無
 
ライター:佐々木ののか
撮影:伊藤圭

 
 

この記事を書いた人

1990年生まれ、北海道出身のライター。人や人の気持ち、ストーリーに焦点をあてた温度感のある文章を書くのが得意。 Twitter @sasakinonoka

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