ネットショップ担当者にとって、やはり一番気になるのが売上ですよね。それだけでなく、何がどのように売れているのかもかなり重要です。
そして、売る側の勝手な都合だとはわかっていても、この商品のグレードアップしたこっちの商品を買ってもらえたらなぁ・・・というものや、この商品とこの商品はセットで買ってほしい・・・(片方の在庫ばかり増えるなぁ)・・・などなど
単価アップの施策として実施される方法がアップセル・クロスセルという手法です。今回は、アップセル・クロスセルについてのお話です。
アップセル・クロスセルとは?
簡単に説明するとアップセルは、本来ユーザーが買おうと思っていたものよりももっとグレードアップした商品を勧めて販売することです。そして、クロスセルとはユーザーが買おうとしている商品に関連商品をプラスアルファで追加販売することです。
実店舗販売で見てみると、例えばマクドナルドやその他ファーストフード店での対応例だと、今だけセットでこちらの商品がお得です、というやり方がアップセルです。一方ご一緒にポテトはいかがでしょうか?というのはクロスセルです。
百貨店や小売店などアパレルブランドのトルソーは、アップセルツールといえるでしょう。スーパーのレジ前やそばにある電池やガム、清涼飲料水などは、本来欲しいものプラスアルファのクロスセルの代表格ですね。
ネットショップにおけるアップセル・クロスセル
ネットショップにおけるアップセル・クロスセルで行われる手法について考えてみます。
1.広告からの誘導
2.レコメンド機能からの誘導
3.確認フォームからの誘導
順に例を見ていきましょう。
1.広告からの誘導
例えば、格安ノートパソコン¥49,800という広告に惹かれてやってきたユーザーが、同列に並んでいるwindows搭載¥55,000ノートパソコンや、より高スペックで¥69,800のノートパソコンに惹かれ、別のハイグレードなものを購入したとすれば、それはアップセルの手法として成功です。
2.レコメンド機能からの誘導
アップセル・クロスセル両方のアプローチが可能です。まずは、アップセルのアプローチ方法から。そもそもレコメンド機能というのは、商品を買おうとするとき「この商品を買った人はこんな商品も買っています」などというコメントと写真が入りますよね。レコメンドとは、つまり、アップセルのアプローチとしては、広告からの誘導とフローは似ていて、レコメンドを見て元々思っていた商品よりもハイグレードなものをユーザーが購買した場合、アップセルの成功といえます。
レコメンド機能の特徴が遺憾なく発揮されるのは、クロスセルの方といえるかもしれません。元々購入しようと思っていた商品に、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というようなレコメンドが入ると、買わなかったとしてもついつい見てしまうというのが人間の心情です。この段階でのレコメンド機能からの誘導は、アップセルにもクロスセルにも有効だと考えられます。
3.確認フォームからの誘導
確認フォームからの誘導は、店舗販売でいうクロージングの部分です。
もうユーザーは買うことは決めているので、そこへの上積みとしてお得情報で誘導するととても有効な手法です。
例えば、その購入商品と抱き合わせで他のものを購入すると今なら何パーセント引きとか、他の商品と一緒に買うともう一点何かがついてくるとか・・・そういった特典を確認フォームで提案してその商品が購入されれば、クロスセル成功ということになります。
アップセル・クロスセルに必要なシナリオ作り
最近の広告販売手法としてLPのような縦長1Pで商品をクロージングまでするようなものが増えてきているのは、ストーリー性によってこの押し売り感を払拭しようという狙いからです。しかしながら、そうそう商品ごとにストーリーを持たせるのは至難の技ですよね。
そこでポイントになってくるのが購入までのシナリオ作りです。
聞いただけだとなんだかそれだけで憂鬱になってきますが、成功した時の達成感といったら・・・憂鬱ではなくむしろ楽しくなってくるものです。
ネットショップにおけるアップセル・クロスセルは、ユーザーの導線や購入までのシナリオをある程度想定したアプローチをしなければならないので、闇雲に広告を入れてみたりレコメンドを入れても、実店舗でいうところの押し売りになってしまうので注意が必要ですが、楽しみながらそれを行えるのもまたWEBマーケティングの楽しさではないでしょうか。