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ホーム > アキンド探訪  > お風呂のソムリエ!?「バスリエ株式会社・松永武」インタビュー【後編】

 
楽天市場やYahoo!ショッピング、その他多くのモールでバスグッズ(お風呂グッズ)の通販サイトを展開されている、「お風呂のソムリエ」ことバスリエ株式会社の代表取締役松永武さんにお話を聞くインタビュー第2弾。
前回 はバスリエ株式会社が出来るまで、市場を広げるための文化づくりについてお話していただきました。
今回は今のバスリエさんとしてのスタイルが確立されるまでの経緯、そしてこれからの展望について、語っていただきます。
 

今のバスリエになるまで

 
-バスリエさんの商品写真には非常に生活感があるというか、綺麗なだけではない何かが感じられるのですが、こういったこだわりは昔からあったのでしょうか。
 

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バスリエ株式会社の「お風呂のソムリエSHOP!本店
掲載されている商品のほとんどの写真は自社内で撮影されている。

 
松永氏:これには色々歴史があって・・・月商がまだ500、600万ぐらいの頃の話なんですが、そのくらいの規模だとまだ余裕をもって食べられるようなものではないんです。なので、その頃に他社さんのサイトの制作の受け売りとかもやったりしてたんですよ。当時はホームページとか作れる人もまだ少なかった頃だったので。
 
その時に、うちのスタッフがいわゆる画像販売サイトから画像を無断で持ってきて、その画像を使ってしまったんですね。それでいきなり内容証明が送られて来て、600万円の賠償請求が来たんですよ。月商500、600万の頃に。
 
-600万円!
 
松永氏:その時は本当に生きた心地がしなくて。もう大変なことしたんだなと。
インターネットでのトラブルに関する事例がそんなにない時代だったので、方々当たって都内のちょっと詳しい弁護士さんに相談したら、いろいろ親身になっていただいて、最終的に請求額以下のお支払いで済んだんです。
そこからはもう「写真はオリジナルで行こう」と決めました。
自分たちで撮影してやっていくと決めたので、スタジオも自社内に作って、そういった写真へのこだわりができました。今でもある意味写真はバスリエの表現の一つとして、大きい部分にはなっていると思っています。
 
-今のスタイルになるまで、どのような変遷があったのでしょうか。
 
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松永氏:楽天の経営者向けのセミナーに参加して、いろいろ変わっていかなきゃって思っている時に、バスリエとしてどういう方向で行くか、バスリエの理念は何なのか、そういうものを改めて考えました。そこでやっぱり大きく自分の中で変化したのは、バスリエは雑貨屋じゃなくて、お風呂屋になるんだっていうことだったんですよね。
きれいな写真やうまい説明は素敵な雑貨屋さんでもできるけど、そうじゃない、うちはお風呂屋になるんだっていうのをまず一つ、決意しました。
 
お風呂グッズを売るけども、その先には「入浴する」という行為があって、入浴の先にはお客様の健康に対する思いだったり、美容に対する思いだったり、いろんな「思い」があります。そこを叶えることを、僕らのゴールにするっていう考えができ上がりました。
 
-それまではどういったお店だったのでしょうか
 
松永氏:それまでのバスリエは、商品登録を1日に何件して、月に何件登録する、みたいな効率重視のやり方をしていたんですね。ようはロングテールですよね。ロングテールで入口商品だけを作っていくようなやり方だった。その当時は、とにかくお風呂の専門店としての品揃え重視だったんです。
でもお風呂屋になるって決めた時に、「それだけじゃダメだ」っていう事で、大幅に方向転換をしたんです。
ですがその大きい変化をした時に、ついていけないっていう理由で基幹的なところをやっていた社員、スタッフが半分ぐらい辞めてしまって。10人ほどいたスタッフが5人くらいに・・・。
 
-社内の半数が辞めてしまうくらいの変化だったわけですね。
 
松永氏:そうですね。辞められてしまったことに関しては、もちろん辛かったんですが、僕の中では「こっちにシフトしなきゃいけない」っていう思いの方が強かった。あの時大きい方向転換をしなかったら、HOT JAPANを立ち上げたりとか、今からやろうとしてる事とか、多分、できなかったと思うんですよ。
 

バスリエ株式会社・独自のチーム作りへの挑戦

 
-バスリエさんの「チーム作り」はまさにこれからといったところでしょうか。
 
松永氏:今は独自のチーム作りというか、そういったものが出来始めた感じがします。大きい最終的なビジョンがあって、お風呂が大好きな人とか、お風呂の楽しさをもっと広げたいって思う人だけが集まって今の会社の雰囲気ができたのだと思っています。
 
実はこういったチーム作りは、僕がバスリエとして独立しなかったら、できなかったと思います。というのも僕も独立して初めて河元さん※1の苦労もわかったし、社長の苦労みたいなものがわかって、それを体験したからこそ、今チームを作ろうみたいなことを言えるわけなんですね。
そういった経験をしてない人に突然「チーム作りやるから協力してよ」って言っても正直、本音は無理だと思うんですよ。
※1 まくら株式会社の代表 河元智行さん
 
-どういうことでしょうか。
 
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松永氏:なぜかというと、皆何のために働くのか、人それぞれのビジョンがあると思うからです。自分のために働くっていう人もいるし、家族のためっていう人もいる。そういった人によって違うビジョンに合わせて働くスタイルみたいなものを僕は作っていきたい。
 
たとえばスタッフにお子さんがいるとしたら、会社で託児所を作ったりとか、そういった方法がありますが、本当にそれが果たしてスタッフのためになるのか、というのをよく考えたい。
与えるのはたぶん簡単なんです。でもそうではない、本質的に良くする為の何か違う方法、バスリエらしいやり方みたいなものを模索していきたい、というのが今の僕のビジョンです。
 

バスリエのこれから

 
-これからのバスリエさんの展望を聞かせていただけないでしょうか。
 

松永氏:どちらかというと、ECっていうよりは、「お風呂文化を広げる為に、何ができるか」みたいなことを考えて、やっていくような感じですね。
お風呂を広めるときに重要なのは意識改革だと思っていて、たとえば筋トレをする時に、どこの筋肉を鍛えてるのかを意識することが重要ってよく言われますよね。
お風呂も、「なぜお風呂に入るのか」っていう目的をより細かく意識することがすごい重要で、意識改革が結局、自己実現につながって、それが市場の活性化に繋がっていくイメージです。
 
じゃあそれを広げていく舞台はどこか。元々お風呂文化を広げる為に、実店舗での展開をイメージしてたんですけど、今のご時世、自分たちが実店舗を始めてお客さんに広めていくって言っても、なかなか広まらないんじゃないのかなと思っています。なので既に集客をもっているリアルの場所で広めようとしています。
 
先日、富山のカフェでお風呂に関するワークショップだったり、お店をやってみたのもそれが理由で、1日の来客数が多い、集客があるところで発信していく。その役割をバスリエが担って、それをいろんな会社に浸透させていくのが、ホットジャパンの役目みたいな感じです。そこに共感してくれる企業さんと「一緒にやりましょう」っていうようなものが、実はもう既にできあがっています。
 
もう一つ、温泉入浴指導員っていう唯一国が認めている入浴に関する資格があるんですけど、僕はそこの協会の理事もやっているので、僕の中では「入浴指導員としての活動」「HOT JAPANでの非営利活動」「バスリエでの活動」という三本柱で、お風呂文化を広めていこうと考えています。
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編集後記

「お風呂屋になる」という理念を軸に、「お客様の思い」を叶えることにこだわりを持ち続けているバスリエ株式会社さん。インタビュー中は終始お風呂に対する熱い思いを感じました。
ECだけに収まらない、お風呂文化を広めるための活動などこれからのバスリエさんからも目が離せません。

 

 
 

この記事を書いた人

商売繁盛を応援するWebメディア・ニューアキンドセンターのセンター長。 もっとエッジを効かせたい、もっとトンガリたい。どうぞよろしくお願いします。

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