ECサイトを運営する上で軽視できないのが「決済方法」。
近年様々な決済方法が誕生し、ユーザーの利便性が向上していく反面、EC事業者にとってはどれに対応すべきか悩ましい問題でもあります。あわせて読みたい:ネット通販の代表的決済手段まとめ
そこで今回は話題の決済方法を4つご紹介しますので、自社ECサイトに導入すべきか検討する際の判断材料としていただければと思います。
1.Apple Pay
http://www.apple.com/jp/apple-pay/getting-started/
「Apple Pay」はアップル社が新たに始めるモバイル決済です。日本においては2016年10月25日よりスタートしました。
対応機種はFelicaを搭載した「iPhone7」と「iPhone7 Plus」そして「Apple Watch Series 2」で、これらのモバイル機器に電子マネー(Suica、iD、QUICPayの3種)を登録することで使用可能になります。
Suicaはプリペイド方式(予めチャージか必要)、iDとQUICPayはポストペイ方式(クレジット後払い)です。
Suicaに対応するということで、ようやくiPhoneで駅の自動改札を「タッチ&ゴー」できるようになりますね。
またiDやQUICPayを利用できる店舗(加盟しているコンビニ、スーパー、ガソリンスタンド)での電子マネー決済が可能になります。
なお、オンラインでの利用は現時点では対応サイトは少ないですが、「BASE」が早々にApple Payへの対応を発表しています。今後対応するサイトは増えていくものと思われます。
2.LINE Pay
https://line.me/ja/pay
「LINE Pay」はスマホアプリのLINEをインストールしているユーザー向けの決済サービスです。
プリペイド方式とポストペイ方式の両方に対応しています。
プリペイド方式で使うには、銀行口座から入金するか、コンビニでチャージします。
ポストペイ方式で使う際には、最初にクレジットカードを登録する必要がありますが、一度登録すれば、決済の度にカード番号などを入力する手間が省けます。
オンラインの利用では、LINE STORE、ZOZOTOWN、SHOPLIST.com、Fril、Groupon等のサイトが対応しています。
オフラインで利用するには別途「LINE Payカード」という、JCBのプリペイド式カードを発行する必要があります。申込みはLINE上で簡単に行うことができます。コンビニ各社やJCB加盟店(一部使用不可あり)にて利用することができます。
また「LINE Pay」の特徴的な機能に「送金・送金依頼・割り勘」があります。
LINEの友だち同士でお金のやり取りができるというものです。「割り勘」は合計金額と人数を入力すると、複数の友だちに均等に送金依頼をかけることができる機能で、飲み会の精算時に活躍しそうです。
3.Amazonログイン&ペイメント
https://payments.amazon.co.jp/
「Amazonログイン&ペイメント」は、Amazonが提供してる決済代行サービスです。Amazon以外のECサイトでAmazonのアカウントを使って決済でき、すでに1,000社以上のECサイトで採用されています。
この決済代行サービスは特に自社サイトを運営している際に威力を発揮します。
利用者が決済を行う際に障壁となる、個人情報やクレジットカード番号などの入力が省けるため、カート離脱を防ぐ効果が期待できます。実際コンバージョン率が10%〜30%向上したという実績もあるようです。
また「Amazonマーケットプレイス保証」という取引上のトラブルに対する保証制度が、Amazon以外のECサイトにおいても適用されます。
メリットがあるのはユーザーだけではありません。ユーザーが「Amazonログイン&ペイメント」で決済した場合、メールアドレスを含む会員情報をアマゾンから提供してもらえます。
ユーザーにも事業者にも双方にメリットがあるよう、よく考えられたサービスといえます。決済代行手数料は4%(クレジットカード決済手数料込み)ということで、「楽天ID決済」と同等です。
4.GMOペイメントゲートウェイ
https://www.gmo-pg.com/
「GMOペイメントゲートウェイ」は、国内シェア1位の決済代行会社で、導入実績は7万サイト以上あります。
多彩な決済方法に対応しているのが特徴で、クレジット決済、コンビニ決済、電子マネー決済、ペイパル決済、口座振替、代引き決済等々に対応しています。
また「GMO後払い」という特徴的な決済方法があります。
ユーザーは商品受け取り後にコンビニや銀行で支払いを行うので、先払いが不安な人でも安心して購入することができます。
売上金はGMOからショップ側へ立替払いなので、未回収リスクはありません。
まとめ ~どの決済方法を選ぶべきか?~
対応している決済方法が多いに越したことはありませんが、クレジットカード決済、銀行振込・郵便振替、代引き決済は必須でしょう。
クレジットカード決済は全体の6割を占め、残りの4割が銀行振込・郵便振替、代引き決済、その他の決済方法となっています。
上記の挙げた決済方法に、さらにコンビニ決済と後払いを加えれば、ほぼすべてのニーズに応えることができるかと思います。
後払いは代金を回収できないリスクがありますが、先述の「GMO後払い」などの決済代行サービスを利用することでリスクヘッジが可能です。
また 「Amazonログイン&ペイメント」は、Amazon会員にとっては非常に利便性の高い決済方法なので、導入を検討しても良いかと思います。
以上、さまざまな決済方法について紹介させて頂きました。自社のECサイトの決済方法を検討する際に参考にしていただければ幸いです。