<目次>
▼「カスタマーサクセス」ってなんだ
▼BtoB×SaaS×CS LightningTalks #5に弊社から甲斐愛佳さんが登壇
▼イベント会場へ
株式会社カヤックLiving 高垣 陽子さん
株式会社ビービット 礒野 亘さん
りらいあデジタル株式会社 齋藤 有登さん
株式会社Synamon 武井 勇樹さん
株式会社ロックオン 渡部 真子さん
株式会社ベーシック 塚本 雄介さん
▼Hamee株式会社 甲斐さん登場ッッッッ!!!
▼まとめ
「カスタマーサクセス」ってなんだ
ネクストエンジン、知ってますか?弊社Hameeが運営する、ECのバックヤードを支えるSaaS型プラットフォームです。ネクストエンジンでは、今「カスタマーサクセス(以下CS)」に取り組んでいます。
カスタマーサクセスとは。
一言で言えば、お客様を自社サービスによって成功に導くことで、一緒に盛り上がっていこうじゃない、ということです。素晴らしいですね。 詳しくはウィキペディアを見てください。
ネクストエンジンは受注件数に応じた従量課金制(基本利用料1万円/月)。受注件数が増える=お客さんにとっては売上増。ネクストエンジンも利用料が増えて嬉しい。そんな両者嬉しい関係をゴリゴリゴリリと構築していきたい、というわけです。
BtoB×SaaS×CS LightningTalks #5に弊社から甲斐愛佳さんが登壇
さて、Hameeには、ネクストエンジンのカスタマーサクセス立ち上げを担当している甲斐愛佳さんという方がおります。 新卒でHameeに入社して6年目。エンジニアとして活躍した後、現在はマーケティングチームでデータエンジニアとしてデジタルマーケティングやデータ分析をする傍ら、得た知見をもとにCSの仕組化に挑んでいます。
名前に違わぬ愛らしい外見と、時に放たれるキラーコメントのギャップで、社内の人気独占禁止法に抵触し続けています。悪質。
そんなみんなのアイドル甲斐さんが「BtoB×SaaS×CS LightningTalks #5」に登壇することに!このイベントは、その名の通りBtoBかつSaaSの商材を取り扱う会社のCSに関わる精鋭たちが、CSについて語らうもの。そんな素敵イベントに甲斐さんが出る・喋る=記事化まったなし、ということで取材に行ってまいりました。
イベント会場へ
会場はReproさんのオフィス@代々木。きれいな普通のオフィスだが、入るなり謎の電飾が飾ってあり戸惑う。受付の方に「この電飾は何ですか?」と聞いたが、「分かりません」とのことだった。情報求む。
会場は満席で大賑わい。どの会社も他の会社がどのような試行錯誤をしているのか、興味津々っのようです。最初にお話をしたのは主催のRepro社、駒谷さん。「今日のイベントで持ち帰ったことを実際に会社に帰ってからぜひ活用してほしい」という、熱いパッションほとばしる挨拶。そして、ノリノリで「Co-groth」とみんなに叫ばせたところで、イベント開幕です。
株式会社カヤックLiving 高垣 陽子さん
トップバッターは 株式会社カヤックLiving の高垣さん。テーマは「入社&立ち上げ3ヶ月、高速でキャッチアップと施策実行をしていくための3つの方法」。
大学卒業後に渡米して、宮島で働いていたという珍しいかつ貴重なご経歴をもつ。カヤックリビング社に参画後、CS部門の立ち上げに携わった中でのトライ&エラーを紹介してくれました。たった3か月とは思えない濃密な内容。
チーム内のサービス理解向上のため、「プロダクトについて気づいたことは全てslackに書き込む」という取り組みを実施。書き込みやすい空気醸成のため、「自分がまずどんどん書き込んで、リアルでもめっちゃ声出していた」とのこと。確かに、「なんでも言っていいんだよ。さあこい!」って言うだけじゃダメですよね。反省。
株式会社ビービット 礒野 亘さん
テーマは「立ち上げのどん底期を脱出できたカスタマードリブンCSのフレームと実践ケース」。
「顧客の声を真に受け、そのまま実行したのが敗因」というところ、グサっと来ました。日常業務、足元の数字に追われたとき、どうしても縋りたくなる「お客さんの言葉」。わかっちゃいるけどやってしまう。すごく気持ちが分かる。
一度はその闇に飲まれて絶望を感じていた磯野さんですが、「刺さる顧客対応のフレームワーク」にはめ込むことで、見事に状況を打破したと言います。具体的には、顧客の発言からすぐ対応策に結び付けるのではなく、①顧客の発言、②顧客の状況、③顧客にとっての理想の体験、④対応というステップを踏むというもの。顧客の発言の表層ではなく、深層をしっかり捉え、それを実際のアクションに繋げることで、結果的にLTVが拡大していく。まさにCS!スライド必見です。
りらいあデジタル株式会社 齋藤 有登さん
りらいあデジタルさんは「チャットボット」を提供している会社。テーマは「チャットボットのキャラクターが生み出す顧客とのエンゲージメント」。
チャットボットとは、利用者からの「よくある質問」に対して、AIチャットボットが24時間365日自動応答してくれるサービスです。キャラクター無しでも導入できるんだけど、キャラクターを使った場合の方が利用率が約2.5倍になるというデータもあるとのこと。
キャラクターはどんどんAIで学習していくのが特徴だけど、間違った成長をしてしまうことも。そうならないように、きちんと「どんなオトナになるか」を設定してからスタートすることが大事とのこと。人間と一緒のような、一緒じゃないような…
株式会社Synamon 武井 勇樹さん
「NEUTRANS BIZ」というビジネス向けのビジネスコラボレーションサービスを取り扱うSynamonさん。 VR空間で会議ができるというじゃないですか。スゴイ。 テーマは「 大企業で新規サービスを活用してもらうために実践したこと」。
時代の最先端を行くプロダクトなので、体験させずに有用性を説明することが困難だったり、ターゲットが大企業であるがゆえに、決裁者になかなか会うことができなかったりといった課題があったとのこと。それらをあらゆる手を使って解決していく様は爽快ですらありました。「新規サービスのCSは総合格闘技」というまとめも納得。
それにしてもVRの会議、一度やってみたいです。
株式会社ロックオン 渡部 真子さん
株式会社ロックオンは、あの「アドエビス」を運営されている会社。スピーカーは、元証券会社勤務で、ロックオン社が上場する際にその存在を知って、「面白そうだな」と転職したという渡部さん。なんだか経歴もロック。
テーマは「 Highタッチ施策を汎用性のあるLowタッチ施策へ展開した話」。
HighタッチとLowタッチ。あんまり普段耳慣れないですよね。CSでは顧客価値ごとに接触手法を変えます。超ざっくり言えば、LTVの高いHigh領域の顧客には個別かつ柔軟な対応。現時点で顧客価値の低いLow領域の顧客には、ある程度画一的な対応で数をこなしていく、ということになります。
アドエビスでは、そのLow領域の解約率が高かったと。それをどうやって解決に導いたのかをお話してくれました。印象的だったのは、「Customer Onboarding」という施策。具体的にはLow領域の顧客にもHigh領域のお客様と同じく「導入支援プログラム」を提供するというもの。そのまま適用してしまうと単純に対応コストが跳ね上がってしまうので、ライト版を作って導入された結果、解約率の目標値に迫っているとのこと。汎用化のさじ加減はとても苦労されたのではと推察しますが、すでに成果も出ているとのことで、とても参考になりました。
株式会社ベーシック 塚本 雄介さん
趣味が「twitterで晒されること」という塚本さん。早速フォローさせて頂きました!なかなかスライドが投影されないトラブルにも動じず、軽快なトークで乗り切る姿、只者ではない。
テーマは「チームで顧客を成功に導くペルソナ作りとKPI設計」。
ベーシックさんは弊社と同じくCSツール「HiCustomer」を導入しているとのこと。 ペルソナ作成、顧客のスコアリングについて、具体的な検討経緯も明らかにしていただいたので、自分たちと照らし合わせることができました。
僕らの場合はCSの構築に時間をかけすぎている感覚もあったので、顧客接点を持っているメンバーの感覚をベースにまず走り出してから、PDCAをドンドンまわすというやり方もありだなーと気付かされました。
Hamee株式会社 甲斐さん登場ッッッッ!!!
甲斐さんは休憩明けに4番手の登場でした!登壇前に声を掛けた時は「緊張する~」と言っていました。でも、嘘でした。めちゃくちゃ堂々としていました。何で嘘つくの?
身振り手振りをまじえながら、聴衆に語りかけるその姿。在りし日のスティーブ・ジョブズを髣髴とさせるほど。
まずは「iFaceというスマホケース、知ってますか?ネクストエンジンはiFaceを作っている会社が運営しているサービスなんです」というアイスブレイク。聴衆の心をギュっと鷲づかみ。
今回甲斐さんが話したテーマは「CS創世記におけるヘルススコア設計の理想と現実」。
Hameeでも、顧客の行動にポイントを振り分け、ポイント数に応じた必要なタイミングで必要なタッチをすることでエンゲージメントを高めていく、という仕組みを構築を目指しています。それを現場でデータ見ながらゴリゴリガリガリ構築しているのが甲斐さんなのです。
HameeのCS導入の進め方の特徴としては、「とにかくまずスコアリングする」ということ。たとえそれが担当者の感覚だったとしても一先ず数字に変えてみる。スコア設定の目的はあくまで「ユーザーの選別」であり、「100%間違いなく完璧に状態を判定する」ことが目的ではないことに注意しています。
一方で数値化してしまうことで、思い込みが促進されてしまう場合もあるのが難しさです。「データは必要だからこそ上手くお付き合いしていきたい!」という言葉に、データエンジニアとして数字を日々大切にしているからこその、甲斐さんの思いが込められているように感じました。
最後には現場でお客様対応を日々頑張るサポートチームへの感謝の言葉が。ホロリ。
イベント終了後の懇親会では、甲斐さんとの名刺交換希望者が列をなしたという…。
まとめ
ご登壇者全ての紹介はここでは控えますが、いずれも素晴らしい発表で、気付かされることが多いイベントでした。弊社も含めて、各社まだCSに対して試行錯誤のさなかにいると思うので、今後がとても気になります。
早速翌日から、皆様のトークから得たアイデアをもとに、より素晴らしいCSを目指して施策を回し始めています…!もちろん、その中心には甲斐さんが。